突然リビングの扉が5センチくらいしか開かなくなった。その瞬間は見てないのだが、勢いよく扉を閉めた時に発生したようだ。うちの引き戸には基本的に開閉の際の衝撃を緩める機構が付いている。開き戸に付いているバンパーみたいなものだ。どうやらそれが壊れたらしい。リビングと玄関、階段の間を繋ぐ扉だが、これが開かないだけでとんと困る。せめて開きっぱなしならいいが(夏冬は冷暖房が効かなくなるのでこれまたきついが、ビニールカーテンなどでしのげなくもない)。迂回路はあるものの、和室をわざわざ経由するし、使用頻度の低い経路は自然とモノで溢れている。
で、壊れたら直せばいいのだが、まず扉が外せない。その緩衝機構がない場所なら簡単に扉は外せるが、緩衝機構に引っ掛かりまくって壊れているわけで、直すには外さないといけないが外せないので直せない。そういう事態を考慮してか、緩衝機構は扉の側面からネジを外せるようになっている……が、ネジが深い。穴の6センチ以上奥にある。それを回せるネジ回しは長いわけで、それは開いた隙間の5センチからは入らない。フレキシブルドライバーをもっていればいいのだが、手元になく。そもそもその辺の機構がよく見えなかったので、果たして奥にプラスネジがあるのかもよくわかってなかった(今思えば、別の引き戸を分解して、機構だけ先に理解すれば良かったのだが)。
そんなわけで苦肉の策として、下の扉のローラーを外し、引き戸の高さを下げてから、扉を外すことにした。ローラーもまた扉の側面から外すわけで、つまりは5センチの隙間から取り出すわけだ。固定ネジの穴は今度は浅くてすぐに外せたものの、ローラーが埋め込まれているので持ち手がない。そこでローラーの下から引っ掛けるところにマイナスドライバーを当てて、ゴムトンカチで地道にトントントントン。30分くらいの格闘で何とか外れたが、自分でもよくできたなと思う。
扉を外してみたら案の定緩衝機構を構成するプラスチックパーツが折れていた。それがさらに引っ掛かりどうしようもないことに。それなりに強靭なプラスチックでできているだろうから、扉の歪みや閉める際に変な応力がかかったのかもしれない。
後はネットで調べて交換部品を買うだけ。だが、こういうものは品番がきっちり書いてあることが少ない……。何かを匂わせる番号が書いてあるので、それと想定される建材メーカとを組み合わせ、最後は写真で判断するのみ(結局、『大建工業ラクラクローズ用金具本体 軽量用』だった)。もしかしたら引き渡された建築資料にリストで載っているかもしれないが、扉品番はあってもさらにそれの構成パーツ品番になると厳しそう。というか探す気力がない。
予想通り、最安値の店で買ってもきつい値段だったが、まあ仕方ない。勉強代含む、だ。扉さえ外れていれば、部品の交換は恐ろしいほど簡単だった。交換後は扉がきっちり閉まるのにちょっときつくなったが、それはローラーの上下左右調整が甘いせいかもしれない。いろいろ触ってしまったので。しばらく様子を見て、まだ動きが固めだったら調整することにしている。