これは、家を建てる以前、土地を検討する時に最初にやるべきものであるが改めて。注文住宅であろうと分譲住宅であろうと、また賃貸住宅であろうと確認しておかねばならないことだ。

メジャーな活断層は名も知られており、皆注意しているものであるが、その他にもたくさんの活断層が、実のところ至るところに走っている。それを活断層図でチェックする。活断層図は、各地細かく作成されているので、そこそこ狙った土地に関して、国土地理院のサイトで確認したり、販売されている地図を手に入れる必要がある。

注文住宅で幾ら基礎を固めても、地面が割れて段差ができてしまったらどうしようもない。また、分譲住宅はそういう情報はなかなか耳に入らないし、賃貸住宅だって自分の被害を最小限にするよう、住むときにチェックしておくのが吉だ。

国土地理院 都市圏活断層図について: http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/active_fault.html

これは地方自治体によって、作っているところと作っていないところがある。もし、地図がないエリアでも、その土地が発展してきた歴史を紐解けば、盛土(もりつち、もりど)になっているかどうかはある程度わかると思う。

新しく住宅地が造成される時、土を掘って切り開いた切土(きりつち、きりど)と土を盛って作った盛土に分かれる。一見、なだらかな均一な土地に見えていても、切土と盛土がまだらになっていることが多い。ただ単に土を盛っただけでは弱いので、土地改良剤が混ぜられているのが大抵かな、と。切土にしても、地盤が弱ければ、さらに杭などによる地盤補強は必要かもしれない。

昨今は耐震性を確保する必要もあるし、土地改良剤の進歩もあるので、最近造成された土地であれば、さほど心配はないのだろう(それでも私なら盛土は避けるが……)。どんな補強をして、どういう対処をしたかを細かく訊くこともできるし。
問題は、昔の造成地だ。どこが盛土かもはっきりしなければ、どんな補強が成されたかもよくわからない。ましてや、数十年以上経って、現状の強度がどうなっているかなど、さっぱり。そういうのは、しっかりと盛土造成地図で確認しておきたい。
自分の場所だけではなくて、周囲を広く確認しておくことも大事だ。災害になれば、盛土エリア全体が動いてしまう可能性もあるから。

ちなみに、私が家を建てようという土地は、ずっと昔からある土地で近代になって作った場所ではない。その上に、下の岩盤まで杭を打って補強してある(そこそこ深かったけれど)。周囲に造成地があり、盛土造成地図を見ると新旧の盛土が入り乱れているが、盛土を背にしているわけでもなく、盛土・切土の境界にあるわけでもない。活断層からも離れてはいる。そんなわけで、とりあえずは心配していない。
だが、地面の事象は深遠だ。計り知れぬこともあるかもしれないが、もうそこは覚悟するだけ。

大阪府/大規模盛土造成地マップ: http://www.pref.osaka.lg.jp/kenchikubosai/kikaku_bousai/index.html

katudanso