工法もまあ、いろいろある。それぞれ一長一短があるので、どれが一番いいとも言えない。ひたすら学んで、どれかを選択するしかない。実のところ、理系の人間でも考え始めると頭が痛くなる項目だ。
ハウスメーカーや工務店で工法が絞られているので、建築業者を決めた時点である程度決定してしまっているとも言えるが。逆に工法で建築業者を決めることもあり得るだろう。

私たちの家は、在来工法(木造軸組構法)、いわゆる昔ながらの木造建築で建てる。外張り断熱工法だ。四角いものや長細いものではなく、ありがちな形状の家にするので、在来工法がやりやすい。大きく2階が張り出した構造や非常に大きな窓を好む場合などは、鉄筋コンクリート(RC)がいい。
コンクリートの無機質さ、冷たさがどうも性に合わず、木を使いたいという思いはあった。外壁を貼ってしまえば、その辺の差異はあまり感じられなくなるのも道理だが。

他に気にするところとして、ラーメン構造だとか2✖4工法(木造枠組壁構法)だとかプレハブ工法だとかいろいろあるが、筋交いで補強された従来の構造が一番メンテナンス性が良いかな、と。経年による反りや撓み、熱膨張係数差や熱伝導率などもなにがしか考慮はしてみた。

一つの選択方法として、地震に強いかどうかというのがある。もはや日本はどこでも地震が発生する恐れがあるので、揺れに弱かったり、損傷部分の確認が難しい工法は避けるべきかなと思う。基礎に緩衝領域があって、揺れても建物がそれに合わせて動くだけという耐震システムもある。
私たちのは、しなって耐えてもらおう、と。高さがなく頭でっかちでない家なら、しなりも少なかろうという想像。耐震等級は取ってあるので。
本当のところ、やはり地震はとても心配なので耐震補強として、『ジーバ(GVA)』を入れたかった。揺れをダンパーで吸収する制震システムだ。ダンパーはとにかく効くのはわかっているのだが、必要な数量を入れると大変な価格に……。残念だが諦めるしかなかった。耐震対策にお金を回せる人は、十分に考慮されても良いと思う。

アメリカンな工法
アメリカンな工法