壁紙を選ぶ段になって、ふと気付いた。家とは壁だらけだ。部屋は言うに及ばず、トイレも屋根裏収納にも壁はある。それに合わせて、トイレなどについては、壁紙と同じようにして床に貼るものも考えねばならぬ(防水性がいるため)。
そして、壁紙は多くの種類がある。つまり多数×多数。頭の痛くなってくる代物なのだ。

塗壁にするか、壁紙にするか。そもそもそこからも考えねばならぬ。知り合いのオーストリア出身の方は「向こうでは自分たちでよく塗り替えて模様替えする」という。家のことは何でも自分たちでやってしまう、向こうらしいやり方だった。少しずつやるにはお金も手間も少ないし、楽しみではある。自分で塗るのも、あるいは有りかもしれない。が、新築時はちょっと大がかり過ぎて無理だ。
珪藻土の塗壁は確かに風情がある。それに比してはどうしても壁紙は安っぽくなる。が、いろんな色合いや柄をやってみたいのなら、壁紙しかない。
塗壁はひび割れが不安だ……。
どうしても一長一短はあるので、どちらとも言えないのだが、ここは値段で壁紙を選ぶ。

で、壁紙をどうやって決めていくかというと……。まあ、場所によって分ける。

  • リビング
  • 和室
  • 寝室
  • 洋室
  • 洗面所・トイレ
  • 押入・クローゼット・シューズクローク
  • その他の壁

やはり、決めやすい壁から決めるのが一番だと思う。まずスタンダードなその他の壁。階段とか、汎用的な部分だ。ここは目立たずほんの少し凹凸があるくらいの白い壁紙で。
リビングは『その他の壁』とはほんの少し凝った柄ながらも、派手にすると落ち着かないので、少し凝った柄にする感じで。天井も同様だが、とにかく白く明るめに。暗いと天井が低く見えるし、照明効率も悪い。
和室は天井と壁、それから板間。壁は少し緑がかった色で、天井は板目は避けたかったので(何かの顔に見えそうだから)、濃い色の網模様。板間はアクセントとしてかなり深い色を使い、和紙のようなテクスチャを。
そして寝室と洋室。ここは好みでパパッと決めるのがいいと思う。どこもアクセントの壁を一面入れている。寝室は落ち着くように渋い色のアクセントカラーと白い壁紙。洋室は子ども部屋にする場合キュートな壁紙にしてもいいが、子どももやがて成長することだし、オールマイティーカラーが無難。但し、遊びも入れられる要素なので、明るめのアクセントカラーを使いながら、爽やかな印象を与える壁紙にしておく。

洗面所・トイレの壁紙はもう勢いで。ただ、防水とか防カビ系の壁紙の方をより選びたくなるところ。
最後に、押入・クローゼット・シューズクロークなのだが、パートナーがこの辺の壁紙を変えさせてくれ、と強いご要望。何でもモデルルームでウォークイン・クローゼットの壁紙が変わっているのを見て、いたく気に入ったらしい。それで、そのような江戸っ子ばりに見えないところの粋っぷりを出すことになった。もっとも、いじったのはウォークイン・クローゼットとシューズクロークだけだが。ウォークインはいささか派手な柄に決定されたが、まあ、そのような楽しさもあって良いかな、と思っている。

あ、その他、キッチンの食器棚側の面だけ壁紙を変えた。何でもパートナー的には食器棚や冷蔵庫で少ししか露出していない壁でもちょいとお洒落感を出したいらしい。ちょっと面白そうだ。

この作業は実にしんどいところでもあるが、逆に、建売住宅ではまず触れられないところ。その点では、注文住宅ならではの面白味のあるところだから、選択肢の幅広さに閉口せずに、是非是非楽しんでもらいたい作業ではある。

ちなみに私たちの壁紙は、『サンゲツ』のラインナップから選択しました。

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