電力の小売全面自由化(電力自由化)を受けて、4月より買電会社を地域の電力会社からガス会社に変更した。当初は、多少高くても自然エネルギー、再生可能エネルギーを創成または販売している会社からの購入を考えていたのだが、安定的な運営ができそうな企業がまだまだ見えてこないことや馴染みのある会社がないことから、今回は採用を諦めた。もう少し淘汰されてからでもいいかと。もし破綻しても電力会社が代わりに供給することになっているとはいえ、契約を交わすからにはしっかりした相手であって欲しいし、代理供給となった際には支払いが複雑になりそうだ。
そんなわけで、プロパンガスを供給してもらっているガス会社から電気も買うことにした。支払い先が増えなくていいので(電力会社からの購入を止めても売電契約は残るので、他から買電すると売買先が増えてしまうことになる)。また、ガスとのセットなので、わずかだが割安になる。

それでどうだと言われると、実のところどうと言うこともない。300kWhが得になる境界線のようなのだが、真冬に300kWh付近の電力消費をしていたものの、春になってどんどんと電力消費が減少してきている。半分近くになってしまった。夏になればまた増えるだろうが、プラン的に得になることはまずないだろう。大した損もないが。その他にも、得に変わったものはない。正直、定期的に何かのチャンスがあるとか、イベントに参加できるとか、そういうふうなメリットのほうが買電会社を変える意欲になるのにと思う。

結局、じゃあなんで買電会社を変えたのか、ということになるが、天然ガスという化石エネルギー由来の電力であっても、少なくとも原発由来の電力ではないから。添加物や産地で食べ物を選ぶように、電気も選びたい。自分が選ばなかったら、その食べ物がなくなるわけではないけれど、少しずつの気持ちが集まって、少しずつ何かが変わっていくこともあるのではないかな、と。

今のプランは緩い2年縛りになっているので、2年間はこのまま契約しようと思う。2年後、この小売全面電力自由化がどのような形になっているか、いささか楽しみではある。
電力自由化