擁壁の上に家が建ったせいで、玄関の位置が高い。そのため、玄関アプローチの階段が急になっている。将来的な構想から車椅子でも上れる傾斜のスロープも考えたが、かなり長い傾斜になり、曲がりくねらせないといけなくて駐車場エリアが結構食われること、結局緩い傾斜といっても車椅子ではしんどいことに違いないこと、普段使いには傾斜は不便であることから、そうはしなかった。逆に玄関周りに柵を設けず、車椅子用のエレベーターなどを一時的に設置できる可能性を残しておいた(柵は安全上一部作ってしまったが)。

とはいえ、急な階段では子供と高齢者にはいささか危険であるには違いがなかったので、遅ればせながら手すりを付けることにした。自作も考えたが安全性第一の代物ではあるし、やはり検討を重ねると階段のタイルにコア開けが無難だった。これはちょっと手を出したくない。
しかし、手すりだけの発注にいささか手間取った。自然災害が多いこともあって、リフォームや修繕が活況と思われる中、手すりだけの仕事ははっきり言って利益が薄い。かといって、こちらも6万円以上はなかなか費用もかけれない。福祉設備として補助が出る環境にも達していないし。一社だけ地元の工務店がやると手を挙げてくれたので助かった。

こだわりは特になかったので階段部分のストレートだけのシンプルな物にしたが、アルミか木目調(恐らく樹脂)かだけは気にした。金属製だと熱さ・冷たさが厳しく、持ちたくても持てなくなるからだ。樹脂の方が遥かにましだ。
ちなみに駐車場側か外壁側かの選択肢もあった。駐車場側はそちらへの落下防止になるメリットはあるが、隙間が多く完全ではない。車からの荷物出し入れには逆に不便になる。一方で、壁際に沿って階段を降りる分には落下の心配がないし、安心感が大きい。日陰になって直射日光が当たりづらく、高温になりにくいという利点もある。それらが故に外壁側に設置した次第だ。

子供のためには2段の手すりにもしたかったが高くなるので。それでもまあ、手を伸ばせば小さな子供でも掴める高さなので良い。これでまあ、しばらくは転けそうな人が出ないように思う。

壁際につけた手すり