和室を作るというのは、今の新築でもまだメジャーなんだろうか?
我が家はオーソドックスな設計なので和室はある。そこにだけ押入れがあり、襖があり、障子がある。が、障子は家族によって日々破壊されている。他人の家ですら障子が破壊されていると物悲しくなる。平家物語のような気分だ。
まあ、それはさておき、ある時から襖の引き手が少しずつ変形してきていることに気づいた。一箇所だけなのだが、妙だなと思っているうちにいつの間にやら怪我しそうなくらい。改めて考えてみるといろんな要因があった。まず一番押入れ側で布団や何やらの圧力を一手に受ける。それで二枚目の襖に押し付けられ、引き手が擦れる。
そんな状態なら昔の襖ならまず動きが悪くて使えなくなるのだが、昨今のは車輪付きで多少の圧力があっても動けてしまう。おまけに車輪式は設計上余裕をもたせているためバタつきやすい。それに加えて、引き手の構造。引き手の縁にリング状の輪っかを被せて固定釘を打ってあるのだが、それが故にその輪っかが引っかかりやすく、変形しやすいのだ。

固定釘は頭を少しでも浮かせさえすれば外れるので、取り外すのは楽だ。で、輪っかは特になくても釘の頭は効くので外して再利用することはできた。しかし、折角壊れたので、ちょっとアレンジしてみたくなった。そんでネット検索したら、やはり凝ろうと思えば幾らでも凝れそうだった。恐らく、和室にもっとお金を掛けると、その辺の造作がぐっとグレードアップするのだろう。
とはいえ、結構凝っていても低価格な物もたくさんあった。凝り過ぎても、元々付いている他の襖と釣り合い取れなさ過ぎてまずいのだが。但し、送料が高い。メール便か似たようなもので送れそうなものだが、まずない。確かに、数が出るものではないので、倉庫から簡単配送というわけにもいかない気はする。だから、もし近くに表具屋などがあったとしたら、それはとてもラッキーかもしれない。ネットよりもそういう店を積極的に使うと安くて良いのが手に入る可能性がある。あるいは、古道具屋というかアンティークショップでも。

結局、送料が苦しくて(差し迫った事情があるわけでもなし)、アサヒペンの手頃な値段のものがヨドバシ・ドット・コムで売っていたのでそれにした。サイズは幾つかに決まっているので、とにかく間違えたサイズを選ばないことだけ気をつけた。
取り付けるのも簡単で、嵌め込んで固定釘を打つだけ。が、前に打っていた穴でないと少し硬いので、極力位置を合わせた。それでも入らない釘は頭をちょっと叩いて食い込ませたら後はスプーンの柄とか硬い物を介して押してやれば入る。

うーん、襖の引き手が一つだけ違っていてもまるで気にならない。というか、誰も引き手の絵柄なぞ見ては生活していないことに気づく。まあ、そんなわけでまた襖の引き手が壊れるタイミングを待って入れ替えていくことになるかと思う。
気の長い話だ。