もっと光を。
元来夜はもっと暗く、空の星はもっと多く明るくあるべきだと、自分では思っている。一方で、夜遅くに出て行ったり帰ってきたりすることが普通になっている現代生活では、夜道が暗いのも非常に困るわけでこのジレンマは如何ともし難い。

そういうわけだかどういうわけだか、我が家ではとにかく夜でもずっと点灯しているのは表札の灯りのみだった。これは明るさセンサと連動していてある程度の暗さになったら自動的に点灯する。真夜中に表札を照らしてもしゃあないのだが、遠くから帰ってくる目印にはなる。
その他に玄関アプローチの電灯もかなり遅くまで点けることはあるが、全員帰宅していたら特に必要無しだ。
また家のすぐ横に街灯があるので、前の道の明るさには特に困らない。都会ではないところなので、遠くから家も見通せる。それに大きな壁も作っていないので隠れる場所はなく、安全性は高いと思う。

もっとも、都会の家では両隣と後ろ側の隙間はとても狭く、人が忍び込みにくい(時折、その隙間に挟まってしまう人もいるようだが)。しかし、都会ではない場合には、後ろ側は空間が広いくせに明るさが少ないので逆に危険なゾーンとなりやすい。
それで前々から家の後ろの暗さが気にはなっていた。で、この度、物は試しという感じでソーラーライトを購入した。AC電源のライトは電源ケーブルの引き回しが面倒だし、人感センサーで人が近づいた時のみ明るくする場合、それほどの電力がいるわけではない。したがって、ソーラーライトで十分だと思う。

購入までにかなりの日数を要したのだが、それは問題点が幾つかあったからだ。まず、選択肢が多いようで少ない。ホームセンターでは基本的にAC電源タイプだし、ネットショップで調べると商品はたくさんあるのだが、どれも似たり寄ったりの商品で差異がほとんどない。次に後ろ側は基本的に日当たりがよくはないので、太陽光で十分に充電されるのかが心配だ。それから毎日充電されるとして1年365回。せいぜい500回充電がいいとこだとしたら、たかだか1年半しかもたないことになる。この手は買い換えるのが面倒くさい。それとどこに設置するか。外壁に穴を開けてネジ止めするか、どこかに両面テープで貼り付けるのか……。

結局、それらの問題は最後まで解決し切らなかった。どちらかというと考えるのに疲れてきて、まあいいやと投げやりに買ってみたのが実際だ。そんなこんなでAmazonで2個セットのソーラーライトを購入。決め手は説明文のたどたどしさが一番少なく、やや洗練されたデザインだったから。で、前述した充電サイクル寿命が心配なので、夜は常時非点灯で、人が近付いたら明るく光るものを買おうと思っていた。が、いざ買ってみたら、それは夜は常時弱点灯で、人が近付いた時のみさらに明るく光るタイプの商品だった。購入までに時間をかけすぎると、大切な要求項目が逆に抜け落ちるという、典型的なパターンだった。

外壁にネジ止めするのは止めにした。高い場所にネジ止めするのが面倒だったのと、本当に1年半で使い物にならなくなったら、また外さないといけないためだ。家の後ろ側の両サイドに対して、一つはテラスの柱に、一つは太陽光発電のパワーコンディショナーの側面に。外付けタイプのパワーコンディショナーだったので、ちょうどいい位置にあった。

感じとしては、まあ今のところ順調に作動しているようだ。特に面白いものでもないので、たまに「あー、光ってるわ」と見るくらいだが……。稼働年月が一体どれくらいか、それを知ることだけがこいつに対する楽しみになってしまっている。

solar-light-1
その1:パワコンに貼り付け
solar-light-2
その2:テラス柱に貼り付け
turn-on
近づいた時の点灯(写真よりも明るくは見える)