駐車場へ流れ込む排水により、苔が広く繁殖し滑って危なく、また外観も良くないということで、排水口の水を受けるように苔壇を作った。かなり長い間それで様子を見ていたのだが結局のところ、まあ上手くはいかなかった。最大の問題は乾燥が激しいということだ。雨が降ったらかなり長い間排水口から水が流れているとはいえ、冬のような長期的に乾燥し、雨が降らない時期にはやはり水分は切れてしまう。日の出の当たる東側なので一日中日陰でジメっとしている、という状況は作りがたく、また雨の時は雨の時で延々水に浸されっぱなしということもあり、苔には耐えきれなかったようだ。

冬を通してすっかりと荒れ野と化してしまったので、苔壇はあえなく除去した。しかし、梅雨を迎えるにあたり排水口開放状態だととてつもなくやばい(まさに今年はいつにもまして長雨でやばかったのだが)。それで一度は断念していた排水ガイドシステムを再度導入することにした。要は、L字のアルミの棒で排水を強制的に角に追いやる方式だ。苔壇の前は、傾斜をつけたパイプで受けようとしたが、水漏れが多く無理だった。今度は傾斜はないが、駐車場面と綺麗にコーキングすることでエントロピー的にガイドに沿って広がって流れていくようにしてみた。

実験的なので、L字は一本、中途半端に駐車場の角まで。そこから先は開放状態。反対の側は少しずつ狭くしていって、コーキングで塞ぐ、という方式にした。川がやがて広くなるように。コーキング材料は業務用の大量のはいらないので、割高にはなるが、ちょっと大きめのコンクリート接着剤を使用した。
結果としてはコーキングができたのはできたのだが、やはり何ヶ所のわずかな水漏れはできた。排水口から水が出てきているのに強引に堰き止めながら接着剤を塗ったこと(水が沁みてきた場所は接着しない)、コンクリート面の凹凸とL字棒の面が合わず、局所的にどうしても穴が開いてしまうことが原因だ。それでも今回はかなり接着剤を(景観の悪さに目を瞑り)多めに盛ったので水漏れ箇所は少なかった。

そうこうしているうちに梅雨はやってきてしまい、不完全なまま実験に突入した。結論としては今までで一番ましな状態。駐車場の角まで流せば、そこからの水の広がりはかなり防げるし、雨後の全体の乾きも早い。水漏れがあっても微量なので苔が生えるまで影響しないのだ。ただ、今回はまだ排水溝までL字ガイドを拡張していないので、まだ車の昇降する付近で水の流れが広がり苔が生えてしまった。次回からはL字ガイドの排水溝までの拡張と美しさの追及になる。苔発生が止めば、駐車場のコンクリート面は少しずつ綺麗になっていく、または力業で綺麗にしていけるのではないかと思案している。

長雨でかなり汚れてしまったが、ガイドのおかげで駐車場の大半は乾きが早くなった