排水溝が金属ガイドに変わって幾らかの期間見ていた(→苔壇の終了と排水ガイド)。そこそこは水の流れを制御できるし、駐車場の苔発生も大分緩和された。が、しかし、漏れがある。下地の汚れのためにコンクリート接着剤が接着し切れていない部分や金属ガイドの撓みがあり、どうしても隙間が出来ている。恐らくは金属ガイドの日中の熱膨張が影響し、さらに隙間が拡大していくこともあるだろう。これを拡大していくのもあまり経済的ではなく……。
そこで方針をセメントに切り替えることにした。これまで手を出さなかったのは出来るだけ無機質なコンクリート系にしたくなかったし(金属ガイドも無機的だがメタリックがやや渋さを出していたりそうでもなかったり)、失敗すると原状回復が厄介だからだ。成型をどうするかという点もあった。けれど、柵の作成時に大体使い方がわかったのと、木枠によるコンクリート成型を日頃チェックしていたので、これでいこうと方針転換。

買ったのは、2cm角の木材2本と白い防水セメント3kg。簡易的な木枠を作ってそこにセメントを流し込む形だ。セメント単体なんで堅牢性は弱いが、一旦これで試してみようと。擁壁の端っこなのであまり何かが当たって壊れることも少なかろうと。
経年でかなり砂がコンクリート上に詰まっているので、まずそれから。高圧洗浄機、銅たわし、不織布サンドペーパー、果ては電動ドリルにワイヤーブラシを付けて削ったが効果が薄かった。最後に破れかぶれで釘抜きの先でコンクリートごと少々削るのが一番効果があった。

ピンコロが埋まっている部分のでっぱりがMax1cmほどあり、これが一番の課題だった。以前実施した、金属のL字ガイドを拡張できなかったのもここがネックだったから。今回は木枠のその部分だけを削り出すことで避けることにした。多めに削るので隙間は空くが、粘土や土で埋めておけば問題ないし、多少のセメントの回り込みもまあ許す。もっとも、削り出しは少々苦労した。何せ小さな工作用トリマーしかなかったから。ヤスリもついているが、オーバーヒートですぐにトリマーが動かなくなる。結局最後は電動ドリル用のビットを買ってきた。終わった後に考えてみると、彫刻刀が最強のような気がする。

そうした後、コンクリートを濡らしてから防水セメントを木枠に詰めていく。毎回柔らかさが違うのでダメダメだったが……。最初はコンクリート濡らすの忘れてたし。
そんなこんなで一応ガイドを作ったのだが、実際のところ結構浮いている。そもそも下地と接着していない。もう少し下地処理を考えたほうが良かったかもしれない。が、浮いてるので脆弱性は極まりないのだが、水は漏れない。さすが防水セメントで、水を弾くので浸透しないらしい。とはいえ、すぐ壊れそうなので、浮いたとこにちょっと補充をしたり、コンクリート接着剤でくっつけたりして様子を見ている。
後ははみ出したところをどうするか。コテのようなもので削ればすぐに取れるのだが、前述したように浮いてるし脆い。しばらくはお好み焼きの端っこのはみ出しを見ているような気分で、温かく見守ってやろうと思っている。台風に耐えられるだろうか…‥。
ちなみに、2cm角のセメント壁を3m作ったくらいで3kgの防水セメントがなくなった。結局最後まで作り上げるのに、もう一つ買うことになった。

しかし、どうしても骨材不足のセメントではやはり強度が弱い気がする。欠けやすいし。その点では結局、防水・防腐処理した2cm角の木材をコンクリート接着剤で付けるのが一番正解だったかもしれない。ピンコロ部分は木材を削り出しておいて、隙間を防水パテで埋める。さらに防水ペイントを内側に施せば漏れの心配はないし。が、しばし様子を見る。